2022年02月20日13:27
ひな祭はお祓いの儀式≫
カテゴリー │社務日誌
こんにちは。井伊谷宮です。
梅がきれいに咲いています。境内を歩いていると梅の香りがふわっと香るのは心地よいものですね。
厄割石付近の梅はちょうど今が見ごろです。


さて、今日はひな祭の簡単な歴史のお話をします。
ひな祭は元々上巳の節句(じょうしのせっく)といって、3月の初めの巳の日に川でお祓いをする儀式でした。巳の日というのは十二支の「巳」のことで、一日一日に十二支の干支が割り振られています。「安産祈願は戌の日に」ともよくいいますね。
次第に川に自身の身代わりの物(草木や紙など)を流してお祓いをするようになり、これが流しひなの元と言われます。

本当に初めのひなはとても素朴なものだったようです。形代(かたしろ)という言い方をしますが、自身の悪いものを形代に移して代わりに川に流すことでお祓いをします。当宮でも厄を移す厄割石がありますし、全国の神社にも大祓の時には人形(ひとがた)という形代を使いますね。
次回以降順を追ってご説明しますが、流しひなは「悪いことが起こらないように行うお祓いの儀式」ということになります。

平安時代の貴族の家では天児(あまがつ)、這子(ほうこ)という人形が子供の近くに置かれていたそうです。正確には天児が人形の、這子がぬいぐるみの祖とも言われ、悪いものを身代わりに引き受けて子供を守ってくれると考えられていました。
江戸時代になると一般の家にも用いられるようになり、次第に天児・這子が一対で男女を表すようになり、後に飾るひな人形へと変化していきます。
ですのでひな人形自体も悪いものを引き受けてくれるものと考えられています。
一時は一生分の厄を引き受けてくれる嫁入り道具として持たせていたこともあったようで、豪華な造りになっていったこともうなづけます。
前回もお伝えしましたが、ひな人形は初めは男雛と女雛しか飾られていませんでした。
今のように段で他の人形も飾るお雛様になったのは江戸時代後期頃からのようです。段々と豪華になっていったのは技術が上がったこともありますが、比較的社会が安定していた江戸時代の特徴かもしれませんね。
今日の話は少し難しかったので簡単にまとめますと、①ひな祭はお祓いの儀式であり、②具体的にはひな人形や流しひなによって悪いものを身代わりに移してお祓いをすることで除災招福(じょさいしょうふく※災いを除いて福を招く)を願うものということを知っていただければ幸いです。
梅がきれいに咲いています。境内を歩いていると梅の香りがふわっと香るのは心地よいものですね。
厄割石付近の梅はちょうど今が見ごろです。

さて、今日はひな祭の簡単な歴史のお話をします。
ひな祭は元々上巳の節句(じょうしのせっく)といって、3月の初めの巳の日に川でお祓いをする儀式でした。巳の日というのは十二支の「巳」のことで、一日一日に十二支の干支が割り振られています。「安産祈願は戌の日に」ともよくいいますね。
次第に川に自身の身代わりの物(草木や紙など)を流してお祓いをするようになり、これが流しひなの元と言われます。
本当に初めのひなはとても素朴なものだったようです。形代(かたしろ)という言い方をしますが、自身の悪いものを形代に移して代わりに川に流すことでお祓いをします。当宮でも厄を移す厄割石がありますし、全国の神社にも大祓の時には人形(ひとがた)という形代を使いますね。
次回以降順を追ってご説明しますが、流しひなは「悪いことが起こらないように行うお祓いの儀式」ということになります。
平安時代の貴族の家では天児(あまがつ)、這子(ほうこ)という人形が子供の近くに置かれていたそうです。正確には天児が人形の、這子がぬいぐるみの祖とも言われ、悪いものを身代わりに引き受けて子供を守ってくれると考えられていました。
江戸時代になると一般の家にも用いられるようになり、次第に天児・這子が一対で男女を表すようになり、後に飾るひな人形へと変化していきます。
ですのでひな人形自体も悪いものを引き受けてくれるものと考えられています。
一時は一生分の厄を引き受けてくれる嫁入り道具として持たせていたこともあったようで、豪華な造りになっていったこともうなづけます。
前回もお伝えしましたが、ひな人形は初めは男雛と女雛しか飾られていませんでした。
今のように段で他の人形も飾るお雛様になったのは江戸時代後期頃からのようです。段々と豪華になっていったのは技術が上がったこともありますが、比較的社会が安定していた江戸時代の特徴かもしれませんね。
今日の話は少し難しかったので簡単にまとめますと、①ひな祭はお祓いの儀式であり、②具体的にはひな人形や流しひなによって悪いものを身代わりに移してお祓いをすることで除災招福(じょさいしょうふく※災いを除いて福を招く)を願うものということを知っていただければ幸いです。