2021年06月08日13:47
神話 因幡の白兎≫
こんにちは。井伊谷宮です。
今年の梅雨は初めの内は雨の日が多かったですが、思いのほか晴れの日が多い気がします。
ありがたいような気もするのですが、この時期に雨が降らないと渇水になることもあるようですから難しいところですね。

さて今回は神話のお話。スサノオの子孫オオクニヌシのお話です。境内の写真と共にお送りします。
オオクニヌシは出雲大社の神様で国土開拓の神様として知られます。ですが初めのころは心優しい青年で、ヤソガミ(兄たち※以下兄たち)にいじめられ苦労をしています。
ここからのお話ではオオクニヌシがいかに成長して、立派な神様になっていくかが描かれています。オオクニヌシはその時々で様々な名前で呼ばれますが、分かりにくいのでここでは全てオオクニヌシで統一します。
あるとき因幡(いなば※鳥取県東部)のヤガミヒメに皆がそろって求婚にいくこととなりました。その時は兄たちに連れられ従者としてオオクニヌシはついていきます。その道中一匹のウサギが毛をはがされた状態で横たわっていました。
すると先に会った兄たちはうその治療法を教えて傷を悪化させます。遅れてやってきたオオクニヌシは正しい治療法を教え助けてあげました。

助けてもらったウサギは「ヤガミヒメはオオクニヌシと結婚するでしょう」と告げます。その言葉の通り、ヤガミヒメは兄たちの求婚を断りオオクニヌシと結婚すると言いました。これには兄たちは怒り心頭です。オオクニヌシを殺してやろうと「猪を追いやるから絶対取り押さえろ」と伝えて、焼石を山から転がしました。心優しく真っ直ぐなオオクニヌシは捕まえようとしたものの、やけどで死んでしまいます。
これを不憫に思った母神はカミムスヒノカミにお願いして、なんとかオオクニヌシをよみがえらせました。カミムスヒノカミはこの世界の始まりででてきた造化三神(ぞうかさんしん)のうちの一柱ですね。神様は柱(はしら)と数えます。
せっかく復活したオオクニヌシですがまたもや兄たちに殺されてしまいます。おそろしい嫉妬心です。もう一度母神がよみがえらせるのですが、兄たちはまた命を狙ってきます。そこまで執拗に命を狙うとは、よほど恨みに思っていたのですね。

母神はこのままではまた殺されてしまうからと、オオクニヌシに逃げるように告げます。こうしてオオクニヌシは木国(きのくに※和歌山県辺り)を経て、先祖であるスサノオがいる根の堅州国(ねのかたすのくに)に行くこととなります。
ここまでが今日のお話です。このオオクニヌシの成長の段は長いので恐らくあと2回くらい続くことになると思います。
だいぶ省いていますが大まかなストーリーはこんな感じです。ここでは兄たちのクレージーさが目立ちますね。また蘇生の際にはハマグリの汁を母乳に見立てて用いた表現がされています。これは一説に母乳が生命の源であるということを示していると考えられています。
ハマグリはよく同じ貝でないとぴったり合うことが無い事から、女性の貞操の象徴とされひなまつりにも用いられますね。

次回の神話回では、スサノオによる試練のお話です。神様も人も試練があるからこそ成長できるものです。
ヤマタノオロチを退治して英雄となりましたが、元々やんちゃであったスサノオ。そのスサノオからの試練をどのようにしてオオクニヌシが乗り越えたのか。それはまた次のお話で。
今年の梅雨は初めの内は雨の日が多かったですが、思いのほか晴れの日が多い気がします。
ありがたいような気もするのですが、この時期に雨が降らないと渇水になることもあるようですから難しいところですね。
さて今回は神話のお話。スサノオの子孫オオクニヌシのお話です。境内の写真と共にお送りします。
オオクニヌシは出雲大社の神様で国土開拓の神様として知られます。ですが初めのころは心優しい青年で、ヤソガミ(兄たち※以下兄たち)にいじめられ苦労をしています。
ここからのお話ではオオクニヌシがいかに成長して、立派な神様になっていくかが描かれています。オオクニヌシはその時々で様々な名前で呼ばれますが、分かりにくいのでここでは全てオオクニヌシで統一します。
あるとき因幡(いなば※鳥取県東部)のヤガミヒメに皆がそろって求婚にいくこととなりました。その時は兄たちに連れられ従者としてオオクニヌシはついていきます。その道中一匹のウサギが毛をはがされた状態で横たわっていました。
すると先に会った兄たちはうその治療法を教えて傷を悪化させます。遅れてやってきたオオクニヌシは正しい治療法を教え助けてあげました。
助けてもらったウサギは「ヤガミヒメはオオクニヌシと結婚するでしょう」と告げます。その言葉の通り、ヤガミヒメは兄たちの求婚を断りオオクニヌシと結婚すると言いました。これには兄たちは怒り心頭です。オオクニヌシを殺してやろうと「猪を追いやるから絶対取り押さえろ」と伝えて、焼石を山から転がしました。心優しく真っ直ぐなオオクニヌシは捕まえようとしたものの、やけどで死んでしまいます。
これを不憫に思った母神はカミムスヒノカミにお願いして、なんとかオオクニヌシをよみがえらせました。カミムスヒノカミはこの世界の始まりででてきた造化三神(ぞうかさんしん)のうちの一柱ですね。神様は柱(はしら)と数えます。
せっかく復活したオオクニヌシですがまたもや兄たちに殺されてしまいます。おそろしい嫉妬心です。もう一度母神がよみがえらせるのですが、兄たちはまた命を狙ってきます。そこまで執拗に命を狙うとは、よほど恨みに思っていたのですね。
母神はこのままではまた殺されてしまうからと、オオクニヌシに逃げるように告げます。こうしてオオクニヌシは木国(きのくに※和歌山県辺り)を経て、先祖であるスサノオがいる根の堅州国(ねのかたすのくに)に行くこととなります。
ここまでが今日のお話です。このオオクニヌシの成長の段は長いので恐らくあと2回くらい続くことになると思います。
だいぶ省いていますが大まかなストーリーはこんな感じです。ここでは兄たちのクレージーさが目立ちますね。また蘇生の際にはハマグリの汁を母乳に見立てて用いた表現がされています。これは一説に母乳が生命の源であるということを示していると考えられています。
ハマグリはよく同じ貝でないとぴったり合うことが無い事から、女性の貞操の象徴とされひなまつりにも用いられますね。
次回の神話回では、スサノオによる試練のお話です。神様も人も試練があるからこそ成長できるものです。
ヤマタノオロチを退治して英雄となりましたが、元々やんちゃであったスサノオ。そのスサノオからの試練をどのようにしてオオクニヌシが乗り越えたのか。それはまた次のお話で。