こんにちは。井伊谷宮です。
いよいよ今年も1月が終わろうとしています。この31日間は神職・巫女にとっては目まぐるしい日々で、毎年本当にあっという間に過ぎてしまう感覚です。
これから季節の花に加えて節分にひな祭、端午の節句と色々と楽しみがありますね。
さて来月の御朱印は「立春大吉(りっしゅんだいきち)」と「節分追儺(せつぶんついな)」です。
ともに節分に関係した言葉です。そもそも節分は季節を分ける日の事で、その翌日が旧暦のお正月である立春となります。
なので旧正月前の最後の日にお祓いをしているわけです。
立春大吉という言葉は新年を迎えるにあたり良い年であるようにとの願いを込めた縁起のいい言葉です。
左右対称となってるので立春大吉と書いたお札を家に貼っておくことで、鬼が家に入ってきた時に中から見ても同じ字のため勘違いして出て行ってしまうという面白い話もあります。
節分は本来なら年に4回あるのですが、一般に節分というと立春前の節分のみのことを指すことがほとんどですね。
それ程新しい年というものを大切に考えてきたのだと思います。
今年は寅年なのでトラが描かれているのがとてもかわいらしいですね。
竹にトラというのは定番でよく見られます。梅の花も描かれ、2月にふさわしい御朱印と思います。
干支凧にも竹とトラの組み合わせが描かれていますね。
節分追儺の御朱印は昨年もお出ししていますが、今年は細かなところを変えてお出しします。紙の色も違うので全く違った雰囲気になっていることと思います。
昨年の黄色に比べて少し落ち着き、個人的には寒色のためか悪いものを追い払う印象が強く感じます。
追儺(ついな)とは鬼を追い払うという意味です。
方相氏(ほうそうし)は古くは宮中で行われていた節分のお祓いの儀式を行っていた役職です。4つ目の面で人には見えない鬼を見つけ、矛と盾で追い払います。
疫病退散の4字を四方に配置して、コロナウイルスの退散と早期収束を願った御朱印です。
描かれている炎にも、お祓いの力があるとされています。
後の儀式では元々鬼を追い払う立場の方相氏が、逆に追い払われる立場に変化していくのはやはりその怖いルックスからでしょうか。
見た目というのは大事なんだなと、しみじみ感じるお話ですね(笑)